「フレイル予防教室」5周年!!おめでとうございます

フレイルとはなに?…から始まった秩父市シルバー人材センター「フレイル予防教室」も令和5年で5周年を迎え6年目に突入している。元気に楽しく継続できている秘訣を探るべく教室をのぞき、そしてサポーターの方々に話を聞いた。

              

1 教室 

三か所ある会場の一つである「福祉女性会館・集会室」午前の部に潜入。お揃いのポロシャツを着たサポーターの掛け声のもと体操が始まった。

みんな真剣だ!!…思わず一緒に体を動かしたくなる?

驚いたのは…「この運動を20回?それとも30回?何回にしますか?」サポーターが参加者に聞いている?参加者「20回でいい」と答えると20回で決まった。この運動は何回しなければならないと決まっていないのだ?…継続している理由がここにもあるのか?(参加者の体力、体調も考慮にしたフレイル予防教室)

途中でさらに興味深い内容に入る。足裏をほぐすことの大切さを話し実際にみんなで足裏をほぐし始める。

足裏を日頃からほぐすことが転倒防止にもつながることを説明した後に、ボードにて問題が出る。

「転倒する場所はどこが一番多いか?」サポーターが質問して参加者が答える

さあ…皆さんも考えてみてください。どこが一番多いか?…

参加者は風呂場とか段差がある場所を言う、一番多い場所の答えは「平らな道路」”意外“

こうやって飽きることなく内容が繋がっていく

今日は事前に申し込みをしていた「秩父市食生活改善推進員協議会」(通称、食改)の推進員による塩分摂取量について「健康講座」が開催され、味覚チェック(塩分)も行われる。

日頃塩分を気にしている私にとって思わぬ良い機会に恵まれ、サポートと推進員の了解を得て私自身も味覚チェックを受けることにした。

最初に「塩分チェック表」が配布され項目毎に当てはまる内容に自分自身でチェックを入れる。合計点数で日頃の塩分摂取量を確認する

(自覚することが大切)

そして…

リトマス紙にて味覚チェックが行われる

レベル1~4のリトマス紙に塩が塗ってある。塩分濃度が1は0%、2は0.6%、~4は濃度が高い1%

最後に…

参加者の自宅から今朝作った味噌汁を持参、塩分濃度チェックを行い、塩分濃度がどの位か?適塩味噌汁を把握してもらう。

減塩を意識する人の割合を増やし生活習慣病の予防、重症化予防につながるようにとの思いで秩父市の講座を利用して取り組んでいる。これも継続している秘訣なのだと確信した。

2 サポーターの方々

フレイル予防教室を支えるサポーターの方々

勉強会にお邪魔して話を聞く機会を得た。(サポーター:出席者8人)

上段左から、吉澤和代、新井明美(総リーダー)、新井恒子

下段左から、小池光夫、若林睦子、吉澤はつみ、石井光一郎、伊古田初江、各位

サポーターの方々には事前にアンケートを配布、そのうえでお話を聞いた。

サポーターの方々が常に懸念しているのは

自分たちがやっていることに「参加者が飽きていないか」「喜んでもらっている」「効果を実感してもらっているのか」等、参加者がどう感じているか気になっていることが解りました。

サポーターを辞めたいと思った方も多く、それでも続けることができている理由は、参加者の笑顔だったり楽しかったことを言葉にしてもらえたり、どのように工夫したら良いか考えているうちに5年が過ぎてしまった。そして何よりサポーター自身のフレイル予防にもつながっていることが続けている一番の理由だとおっしゃる方が大半でした。

そこには参加者目線で活動されているサポーターの方々がいることがわかりました。

そこで…

サポーターの皆さんが「気になっている」内容を解明したいと思い早速、教室参加者の皆さんにアンケートを実施することにしました。

以下の5項目はサポーターの方々と打合せにより決めたアンケート内容です。

(1)教室では何が楽しみか

(2)教室に通って効果を実感しているか

(3)教室全体の満足度

(4)会話について

(5)教室への要望

       ・・・4つの教室にてアンケートを実施・・・

全教室参加者総数48人内訳(会館午前15、会館午後14、宮崎14、花ノ木5)

3 アンケート結果(フレイル予防教室参加者)

41人の参加者の方々から回答を頂きました。(教室参加者総数48人) ・・・アンケート回収率 約85% ・・・  

   

(1)教室では何が楽しみか(複数回答可)

歌32人、筋力運動32人、体操28人、ストレッチ25人、ゲーム21人、栄養20人、その他(コロナ前にやっていた茶話会1人)

(2)教室に通って効果を実感しているか

実感している37人、わからない2人、実感していない1人、回答なし1人・・実感している人が圧倒的

(3)教室全体の満足度

大いに満足12人、満足22人、普通7人、不満0人

「大いに」と「満足」を合わせるとほとんどが満足

(4)会話について

会話を楽しみたい36人、どちらでも良い4人、会話したくない0人

回答なし1人、皆さん会話がしたいようです。

(5)教室への要望5・要望について

17人から要望欄に記入がありました。

「続けて下さい、楽しみ、全てが楽しい、教え方がわかりやすい、今は満足等」等、要望というより半数近くが好意的な感想でした。

その他(茶話会の要望と外に出てみたい5人、耳の問題があり声を大きく1人、見えないので文字を大きく1人、わかりやすく話をして1人)等

私の想像をはるかに超えて、満足度が多数を占めた。その中で3割に近い方が「大いに満足」と答え、教室の効果を実感している人も圧倒的です。

この結果は日頃のサポーター方々の努力があってこその結果だと受け止めました。

あえて私の想定範囲を言いますと、「会話」です。コロナ前にやっていた「茶話会」を望むのでは?と思いましたが想像していたとうりの結果でした。

この結果を踏まえ是非、今後「茶話会」の復活を検討していただきたいと思いました。

(やはり家にこもっていて会話の機会がないのだと思います)

フレイル予防教室に携わっている方々(事務局も含め)大変な努力と献身的(ボランティア)な行動が今日まで続く原動力となっていると思うと尊敬の念を禁じ得ません。

最後に…

サポーターの方々の日々の努力がみられた取材でした。引き続きフレイル予防教室を盛り上げて行くんだろうと思います。

それにしても、この貢献度をみれば、ボランティアではなくそれなりの報酬も必要なのではと思うのは私だけでしょうか?

(余計なことを言いましたか?)笑

水野晴夫